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使うおカネに物語なければ、貯めるおカネに夢もない

投稿者: プロデューサー 2007年12月18日

散財プロデューサーは、むかし銀行員をしていました。

最初の仕事が、お金持ちのお客さんに金融債を販売すること。販売といっても、満期がきたら現金で返すのですから、貯蓄商品をすすめていたんです。

当時はバブルがはじける直前。金利がなんと5年で9.606%という、すごい高金利でした。
今では信じられないでしょう?
ふつうに仕事をするよりも、財テクをしたほうが儲かるといわれた時代だったんです。

税金対策のためにビルのてっぺんに住んでいたり、すごいお屋敷に住む方々を訪問して
あれこれお話をしながら、お金を預かっておりました。

でも、意外とどこも質素だったな。服や調度品は高級だったと思いますが、
なんか皆さんちょっと淋しそうな感じがしていました。そして、僕が来るのを楽しみにしていただいて
いろんなお話を聞かせてくれたり、僕もお客さんたちに喜んでいたけるようなネタを仕入れては
(ほとんど仕事のことはそっちのけで)通っておりました。

あるお婆さんは金利にはうるさいひとでしたけど、
口癖のように、「別に夢もないのに、お金だけ増えてもねえ・・・」といつもこぼしていました。


ところがある時訪ねていったら、お孫さんが結婚されたとか。


すっごく喜ばれて、ハワイで挙式をしたのだけど、そこがとても気に入ったので、
いつでも孫娘夫婦と遊びに行けるようにコンドミニアムを買うことにしたわ!っと言って、
僕の担当していた口座からゴッソリ引き出していかれました。

一応、目標とかノルマがある銀行員なので、ちょっと困ったなあとは思ったのですが、
いつもコンマ何パーセントの金利にうるさい御婆さんが
コンドミニアムの写真やレイアウトを僕の前で広げながら、
満面の喜びをたたえて話してくれるのをみて、こちらも嬉しくなったことがあります。

上司に報告したら、「そんな買った途端に値崩れするような海外のマンションに散財するのを
どうして止めないんだ!」と怒られました。僕は、「お金は使うためにあるんだから
別にいいじゃないですか。それに、"減っちゃったからまた貯めなきゃね"って、○○さんも
おっしゃっていましたから」と反論して、さらに上司から怒られてしまいました。


その後、僕も結婚して横須賀のすみっこに小さなマンションを買ったりしましたし、
最近もおもいきって大画面テレビを買ったりしましたが、
「お金を使う」ときは、そこに物語が生まれるなあといつも思います。

その物語がステキだなあって満足したり、悲しかったり、すっごく悔しかったり、
いろんな印象を抱くときに、人はまたお金を貯める事に夢をみると思います。

たとえ一見無駄遣いのようにみえても、消費にはその人のイキザマが現れるのではないでしょうか?
このサイトの運営をしながら、時々そんなことを考えております


とはいえ、もちろん収支のバランスは大事ですけどね。

破綻しては元も子もありませんから。

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